SESの案件が決まらないとクビになる?待機期間の実態と対処法

SESの案件が決まらないとクビになる?待機期間の実態と対処法

SESで働くエンジニアにとって、案件が決まらない待機期間が続くと「このままクビになるのではないか」という不安を感じることは珍しくありません。待機期間中の給与がどうなるのか、どれくらいの期間待機したら解雇されるのか、といった疑問を抱える方も多いでしょう。

実際には、待機期間だけを理由に解雇することは法律で禁止されていますが、一定の条件下ではクビになる可能性もゼロではありません。また、案件が決まらない原因がエンジニア側にあるのか企業側にあるのかを見極めることも重要です。

この記事では、SESで案件が決まらない場合にクビになる可能性や法的な観点、案件が決まらない原因と対処法、転職を検討すべき企業の特徴について詳しく解説していきます。

SESで案件が決まらないとクビになるのか

SESで案件が決まらないとクビになるのか

SESで案件が決まらず待機期間が続いている場合、多くのエンジニアが「クビになるのではないか」という不安を感じています。結論から言うと、待機期間だけを理由に解雇することは法律で禁止されているため、基本的にはクビになりません。しかし、特定の条件下ではクビになる可能性もあるため、正確な知識を持つことが重要です。

ここでは、SESで案件が決まらない場合のクビに関する法的な観点と、実際にクビになる可能性があるケースについて、以下3つの項目で解説します。

  • 待機期間だけを理由にクビにすることは違法
  • クビになる可能性がある具体的なケース
  • 待機期間の長さの目安とリスク

それぞれの項目について、法的根拠や実際のリスクを明確にしながら説明していきます。これらを理解することで、自分の状況を客観的に判断し、適切な対応を取れるようになるでしょう。

それでは各項目について、詳しく解説していきます。

待機期間だけを理由にクビにすることは違法

厚生労働省が定める労働契約法第16条では、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は無効とされています。SESの待機期間は、エンジニアの責任ではなく企業側の営業活動の結果であるため、待機期間だけを理由にした解雇は不当解雇に該当する可能性が高いです。

実際に、SES企業が待機期間を理由にエンジニアを解雇した場合、そのエンジニアは労働基準監督署に相談することによって、企業に対して是正勧告が出されるケースがあります。過去の判例でも、待機期間中の解雇が不当解雇と認められ、企業側が敗訴した事例が複数存在しているため、企業側も慎重にならざるを得ません。

法的な観点から見た保護措置は、以下の通りです。

法律・制度 内容
労働契約法第16条 合理的な理由のない解雇は無効
労働基準法第20条 解雇する場合は30日前の予告または解雇予告手当が必要
雇用保険法 不当解雇の場合は失業保険の給付制限がない

これらの法律によって、エンジニアは待機期間中であっても雇用が保護されています。ただし、企業側が別の理由を付けて解雇を試みるケースもあるため、後述する「クビになる可能性があるケース」を理解しておくことが重要です。

クビになる可能性がある具体的なケース

待機期間だけを理由にした解雇は違法ですが、エンジニア側に明確な問題がある場合や、企業の経営状態が悪化した場合には、クビになる可能性があります。これらのケースでは、待機期間が直接の理由ではなく、別の合理的な理由が存在するため、法的にも認められる場合があるでしょう。

企業側が解雇を検討する具体的なケースは、以下の通りです。

  • スキル不足が明確で、長期間にわたって改善の見込みがない
  • 面談を繰り返し辞退したり、企業の指示に従わない
  • 勤務態度に問題があり、過去の現場で複数回トラブルを起こしている
  • 企業の経営状態が悪化し、整理解雇の対象になる
  • スキルと単価が見合っておらず、企業が赤字を抱え続けている

これらのケースでは、企業側が「解雇の合理的な理由」を主張できるため、クビになるリスクが高まります。特にスキル不足については、企業側が研修や指導を行った記録があり、それでも改善が見られない場合には、解雇が認められる可能性があるでしょう。

また、整理解雇については4つの要件(人員削減の必要性、解雇回避努力、人選の合理性、手続きの妥当性)を満たす必要がありますが、企業の経営状態が著しく悪化している場合には、これらの要件を満たすこともあります。自分がこれらのケースに該当しないか、客観的に確認することが重要です。

待機期間の長さの目安とリスク

SESの待機期間は、一般的には1週間から1ヶ月程度が平均とされており、この期間内に次の案件が決まることが多いです。しかし、2ヶ月以上の待機期間が続く場合には、何らかの問題がある可能性を疑う必要があります。

待機期間の長さとリスクの関係は、以下の通りです。

待機期間 状況 リスク
1週間から1ヶ月 正常な範囲 低い
1ヶ月から2ヶ月 やや長い(原因の確認が必要) 中程度
2ヶ月以上 異常に長い(早急な対応が必要) 高い

待機期間が2ヶ月以上続いている場合、企業側の営業力不足や、エンジニア側のスキル・面談対応に問題がある可能性が高いです。この状態が続くと、企業側から「スキルと単価が見合っていない」という理由で退職勧奨を受けるリスクが高まります。

また、待機期間が長引くことによって、実務経験を積めない期間が増えるため、市場価値が低下するという別のリスクも発生します。30代以降のエンジニアであれば、3ヶ月以上の待機期間は転職市場でもマイナス評価になる可能性が高いため、早急に対処することが重要です。

SESで案件が決まらない主な原因

SESで案件が決まらない主な原因

SESで案件が決まらない原因は、大きく分けてエンジニア側に問題があるケースと、SES企業側に問題があるケースの2つに分類されます。どちらに原因があるのかを正確に把握することによって、適切な対処法を選択できるようになるでしょう。

ここでは、案件が決まらない主な原因として、以下3つの項目を解説します。

  • エンジニア側のスキルや経験が不足している
  • 面談の準備や対応に問題がある
  • SES企業側の営業力が不足している

それぞれの原因について、具体的な状況と改善のヒントを提示していきます。自分の状況がどのケースに当てはまるのかを確認することで、次のアクションを明確にできるでしょう。

それでは各項目について、詳しく解説していきます。

エンジニア側のスキルや経験が不足している

案件が決まらない最も多い原因の1つは、エンジニア側のスキルや経験が市場の需要に合っていないことです。特に未経験から1年から2年程度の経験しかないエンジニアは、案件が決まりにくい傾向があります。

スキル不足が原因で案件が決まらないケースは、以下の通りです。

  • スキルシートに記載できる実務経験が1年未満
  • 使用できる言語やフレームワークが限定的で市場の需要と合っていない
  • 上流工程の経験がなく、テストや保守のみの経験しかない
  • クラウドやコンテナなど、現在需要の高い技術の経験がない
  • 資格を持っておらず、スキルの証明ができない

これらのケースでは、クライアント企業が求めるスキルレベルに達していないため、面談の段階で見送られることが多いです。特に、2024年から2025年にかけては、AWSやAzureなどのクラウド技術、DockerやKubernetesなどのコンテナ技術の需要が高まっているため、これらのスキルがない場合は案件が決まりにくくなっています。

また、年齢とスキルのバランスも重要で、30代後半以降のエンジニアであれば、マネジメント経験や上流工程の経験が求められるケースが多いです。実装経験だけでは案件が決まりにくくなるため、キャリアパスを見直す必要があるでしょう。

面談の準備や対応に問題がある

スキルが十分にあっても、面談での準備や対応に問題があると案件が決まらないことがあります。SESの面談はクライアント企業との顔合わせであり、技術力だけではなくコミュニケーション能力や人間性も評価されるため、準備不足は致命的です。

面談で落ちる主な理由は、以下の通りです。

  • 自己紹介や経歴説明が不明瞭で、何ができるのか伝わらない
  • 質問に対する回答が曖昧で、技術的な深掘りに答えられない
  • 志望動機やキャリアビジョンが語れず、意欲が伝わらない
  • コミュニケーションが一方的で、クライアントの質問を理解していない
  • 服装や態度がカジュアルすぎて、ビジネスマナーに欠けている

これらの問題は、事前の準備と練習によって改善できます。特に、想定質問に対する回答を事前に用意しておくことや、過去のプロジェクトについて具体的に説明できるようにしておくことが重要です。

また、面談は「技術者同士の会話」ではなく「ビジネスの場」であることを意識する必要があります。クライアント企業は、技術力だけではなく「このエンジニアと一緒に働きたいか」という観点でも評価しているため、コミュニケーションの取り方や態度が合否を左右することも多いです。

SES企業側の営業力が不足している

エンジニア側に問題がなくても、SES企業の営業力が不足している場合には、案件が決まらないことがあります。営業力不足の企業では、案件の数が少なかったり、エンジニアのスキルに合った案件を見つけられなかったりするため、待機期間が長引く傾向があるでしょう。

営業力不足の企業の特徴は、以下の通りです。

  • 保有している案件数が少なく、紹介される案件が月に1件から2件程度しかない
  • 営業担当が技術に詳しくなく、エンジニアのスキルを正確に伝えられない
  • クライアント企業との関係が薄く、新規案件の開拓ができていない
  • 相場より高い単価を提示しているため、面談で見送られることが多い
  • 会社の信頼性や実績が不足しており、クライアントから敬遠されている

これらの問題は、エンジニア個人の努力では解決できないため、企業側の改善を待つか、転職を検討する必要があります。特に、弱小の中小SES企業や、設立して間もない企業の場合には、営業力不足が原因で案件が決まらないケースが多いです。

また、営業担当とのコミュニケーションが取れていない場合も問題です。営業担当がエンジニアのスキルや希望を正確に把握していなければ、適切な案件を紹介することはできません。定期的に営業担当と面談を行い、自分のスキルや希望を明確に伝えることも重要です。

SESの待機期間中の給与と労働条件

SESの待機期間中の給与と労働条件

SESで案件が決まらず待機期間に入った場合、給与がどうなるのか、どのような労働条件で過ごすことになるのかは、エンジニアにとって重要な関心事です。結論から言うと、待機期間中も雇用契約は継続しているため、給与は支払われるのが原則ですが、企業によって扱いが異なる場合もあります。

ここでは、SESの待機期間中の給与と労働条件について、以下3つの項目で解説します。

  • 待機期間中も給与は支払われる
  • 社内待機と自宅待機の違い
  • 待機中に求められる業務内容

それぞれの項目について、法的な観点と実際の運用を明確にしながら説明していきます。これらを理解することで、自分の会社の扱いが適切かどうかを判断できるようになるでしょう。

それでは各項目について、詳しく解説していきます。

待機期間中も給与は支払われる

労働基準法第26条では、使用者の責に帰すべき事由によって休業した場合、平均賃金の60%以上を支払わなければならないと定められています。SESの待機期間は企業側の営業活動の結果であり、エンジニアの責任ではないため、企業は給与を支払う義務があるでしょう。

待機期間中の給与の扱いは、以下の通りです。

支払い方法 内容 法的な問題
100%支給 通常の給与と同額を支給 問題なし
60%から100%支給 休業手当として減額支給 60%以上であれば問題なし
60%未満の支給 休業手当を下回る支給 違法の可能性が高い
無給 給与を一切支払わない 明確に違法

多くの優良SES企業では、待機期間中も100%の給与を支給していますが、一部の企業では60%から80%程度に減額するケースもあります。ただし、60%未満に減額したり、無給にしたりする企業は違法であるため、労働基準監督署に相談することを検討すべきです。

また、賞与や評価については、待機期間が長引くことによってマイナス評価を受ける可能性があります。ただし、これも「待機期間だけを理由にした不利益変更」は認められないため、企業側が明確な理由を示す必要があるでしょう。

社内待機と自宅待機の違い

SESの待機期間には、社内待機と自宅待機の2つの形態があり、それぞれで労働条件や給与の扱いが異なる場合があります。どちらの形態になるかは、企業の方針やエンジニアの状況によって決定されるでしょう。

社内待機と自宅待機の違いは、以下の通りです。

待機形態 勤務場所 業務内容 給与
社内待機 会社に出社 研修、自社開発、事務作業など 100%支給が一般的
自宅待機 自宅 自己学習、スキルシート更新など 60%から100%(企業による)

社内待機の場合は、会社に出社して研修を受けたり、自社開発プロジェクトに参加したりすることが一般的です。勤務時間は通常勤務と同じ扱いになるため、給与も100%支給されることが多いでしょう。

一方、自宅待機の場合は、自宅で自己学習を行ったり、スキルシートを更新したりすることが求められます。勤務時間の管理が曖昧になるため、企業によっては給与を減額するケースもありますが、前述の通り60%未満の減額は違法です。

どちらの形態であっても、企業側は待機期間中のエンジニアに対して、適切な指示と支援を行う義務があります。放置されている場合は、企業の対応に問題がある可能性が高いため、転職を検討する1つの判断材料になるでしょう。

待機中に求められる業務内容

待機期間中は、企業側から何らかの業務指示が出されることが一般的です。完全に何もせずに待機するのではなく、次の案件獲得に向けた準備やスキルアップを行うことが求められます。

待機期間中に求められる主な業務内容は、以下の通りです。

  • スキルシートの更新と棚卸し
  • 社内研修や外部研修への参加
  • 資格取得に向けた学習
  • 自社開発プロジェクトへの参加
  • 技術書の読書やオンライン学習
  • 面談対策や模擬面談の実施
  • 営業担当との定期的な面談

これらの業務は、次の案件獲得の可能性を高めるために非常に重要です。特に、スキルシートの更新は、営業担当が案件を提案する際の基礎資料になるため、定期的に見直す必要があります。

また、資格取得については、企業側が費用を負担してくれるケースもあります。待機期間中に基本情報技術者やAWS認定資格などを取得することによって、次の案件獲得がスムーズになる可能性が高まるでしょう。

ただし、企業側から具体的な指示がなく、完全に放置されている状態は問題です。このような企業は、営業力不足や管理体制の不備がある可能性が高いため、転職を検討する必要があるでしょう。

SESで案件が決まらない時の対処法

SESで案件が決まらない時の対処法

SESで案件が決まらない状況が続いている場合、待っているだけでは状況は改善しません。積極的にスキルアップや準備を行うことによって、次の案件獲得の可能性を高める必要があります。

ここでは、案件が決まらない時の対処法として、以下4つの項目を解説します。

  • スキルシートを客観的に見直す
  • 需要の高いスキルや資格を習得する
  • 面談対策を徹底的に行う
  • 自分の市場価値を正しく把握する

それぞれの対処法について、具体的な実践方法と期待できる効果を説明していきます。これらの対処法を実践することで、案件獲得の可能性を高め、待機期間を短縮できるでしょう。

それでは各項目について、詳しく解説していきます。

スキルシートを客観的に見直す

スキルシートは、営業担当がクライアント企業に提案する際の最も重要な資料です。スキルシートの内容が不十分だったり、アピールポイントが伝わりにくかったりすると、書類選考の段階で見送られてしまいます。

スキルシートを見直す際のポイントは、以下の通りです。

  • プロジェクト概要に具体的な数値や規模を記載する
  • 使用技術を詳細に列挙し、バージョンも明記する
  • 担当フェーズや役割を明確にし、自分の貢献を示す
  • 成果や実績を定量的に記載する
  • 専門用語を適切に使い、技術レベルをアピールする

特に、プロジェクト概要については「Webシステムの開発」のような曖昧な表現ではなく、「ECサイトの会員管理機能開発(会員数10万人規模、月間PV100万)」のように具体的に記載することが重要です。クライアント企業は、エンジニアが実際にどのような規模のシステムを扱った経験があるのかを知りたいと考えています。

また、使用技術についても「Java」だけではなく、「Java 11、Spring Boot 2.5、MyBatis 3.5」のように、フレームワークやライブラリのバージョンまで記載することで、技術レベルの高さをアピールできます。第三者に見てもらい、客観的なフィードバックを得ることも有効です。

需要の高いスキルや資格を習得する

案件が決まらない原因がスキル不足である場合、市場で需要の高いスキルを習得することが最も効果的な対処法です。2024年から2025年にかけては、クラウド技術、コンテナ技術、AI関連技術の需要が特に高まっています。

需要の高いスキルと資格は、以下の通りです。

分野 スキル・資格 市場価値
クラウド AWS、Azure、GCP、各種認定資格 非常に高い
コンテナ Docker、Kubernetes、CKA認定 高い
AI・機械学習 Python、TensorFlow、G検定、E資格 非常に高い
インフラ自動化 Terraform、Ansible、CI/CD 高い
セキュリティ 情報処理安全確保支援士、CISSP 高い

これらのスキルを習得することで、案件の選択肢が大幅に広がります。特に、AWS認定ソリューションアーキテクトやCKA(Certified Kubernetes Administrator)などの資格は、クライアント企業からの評価が高く、案件獲得に直結することが多いです。

また、資格取得については、待機期間中に企業が費用を負担してくれるケースもあるため、営業担当に相談してみることをおすすめします。資格を取得することで、次の案件獲得がスムーズになるだけではなく、給与アップにも繋がる可能性があるでしょう。

面談対策を徹底的に行う

案件が決まらない原因が面談での対応にある場合、事前の準備と練習を徹底することが重要です。面談では、技術力だけではなくコミュニケーション能力や人間性も評価されるため、想定質問に対する回答を用意しておく必要があります。

面談対策で準備すべき項目は、以下の通りです。

  • 自己紹介と経歴説明を1分から2分でまとめる
  • 過去のプロジェクトについて具体的に説明できるようにする
  • 志望動機とキャリアビジョンを明確に語れるようにする
  • 技術的な質問に対する回答を準備する
  • 逆質問を3つから5つ用意しておく
  • 模擬面談を営業担当や同僚と行う

特に、自己紹介では「何ができるエンジニアなのか」を簡潔に伝えることが重要です。経歴を時系列で説明するだけではなく、自分の強みや得意分野を最初にアピールすることで、面接官の印象に残りやすくなります。

また、過去のプロジェクトについては、STAR法(Situation、Task、Action、Result)を使って説明することが効果的です。「どのような状況で、どのような課題があり、自分がどのような行動を取り、その結果どうなったか」を具体的に説明することで、技術力と問題解決能力をアピールできるでしょう。

自分の市場価値を正しく把握する

案件が決まらない原因の1つに、自分のスキルと希望条件が市場の相場と合っていないことがあります。自分の市場価値を正確に把握し、適切な案件を選択することが重要です。

市場価値を把握する方法は、以下の通りです。

  • 転職エージェントに相談して、自分のスキルで得られる年収の目安を確認する
  • フリーランスエージェントで、類似スキルの案件単価を調べる
  • 求人サイトで、同じスキルセットの求人の年収レンジを確認する
  • 技術コミュニティやSNSで、同じ経験年数のエンジニアの年収を参考にする
  • スキルチェックツールを使って、自分の技術レベルを客観的に測定する

これらの方法で市場価値を把握することによって、自分のスキルに見合った案件を選択できるようになります。もし、現在の会社が提示している単価が市場相場より低い場合は、企業側に交渉するか、転職を検討する必要があるでしょう。

また、市場価値を高めるためには、前述の「需要の高いスキルの習得」や「資格取得」が有効です。現在の市場で求められているスキルを身につけることで、案件の選択肢が広がり、より条件の良い案件を獲得できる可能性が高まります。

SESで転職を検討すべき企業の特徴

SESで転職を検討すべき企業の特徴

SESで案件が決まらない状況が続いている場合、企業側に問題がある可能性も考える必要があります。営業力不足や労働環境の問題がある企業に在籍し続けると、キャリア形成に悪影響を及ぼす可能性が高いため、転職を検討すべきタイミングを見極めることが重要です。

ここでは、転職を検討すべきSES企業の特徴として、以下3つの項目を解説します。

  • 待機期間が1ヶ月以上続いている
  • 待機期間中に給与カットや減給がある
  • 営業担当から放置されている

それぞれの特徴について、具体的な判断基準とリスクを明確にしながら説明していきます。これらの特徴に当てはまる企業に在籍している場合は、早急に転職活動を開始することをおすすめします。

それでは各項目について、詳しく解説していきます。

待機期間が1ヶ月以上続いている

SESの待機期間は、通常1週間から1ヶ月程度で次の案件が決まることが一般的です。1ヶ月以上待機期間が続いている場合、企業の営業力に問題がある可能性が高いため、転職を検討すべきタイミングです。

待機期間が長引く企業の問題点は、以下の通りです。

  • 保有している案件数が少なく、紹介できる案件が限られている
  • クライアント企業との関係が薄く、新規案件の開拓ができていない
  • 営業担当の技術理解が不足しており、エンジニアのスキルを適切に提案できない
  • 会社の信頼性や実績が不足しており、クライアントから敬遠されている
  • 単価設定が相場より高く、面談で見送られることが多い

これらの問題は、エンジニア個人の努力では解決できないため、企業側の改善を待つか、転職を検討する必要があります。特に、2ヶ月以上待機期間が続いている場合は、早急に転職活動を開始すべきです。

また、待機期間が長引くことによって、実務経験を積めない期間が増えるため、市場価値が低下するリスクもあります。30代以降のエンジニアであれば、3ヶ月以上の待機期間は転職市場でもマイナス評価になる可能性が高いため、できるだけ早く行動することが重要です。

待機期間中に給与カットや減給がある

労働基準法第26条では、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、平均賃金の60%以上を支払う義務があると定められています。60%未満の給与カットや減給を行う企業は違法であり、労働者の権利を侵害しているため、転職を強く推奨します。

給与カットや減給が問題となるケースは、以下の通りです。

給与の扱い 法的な問題 対応
60%未満の支給 明確に違法 労働基準監督署に相談
無給 明確に違法 労働基準監督署に相談
60%から80%の支給 法的には問題ないが望ましくない 転職を検討
賞与のカット 就業規則による 就業規則を確認

これらの問題がある企業は、労働者の権利を軽視している可能性が高く、他の面でもブラックな運営をしている可能性があります。労働基準監督署に相談することも1つの選択肢ですが、企業との関係が悪化するリスクもあるため、転職を優先することをおすすめします。

また、賞与のカットについては、就業規則に「案件参画中のみ賞与を支給する」などの規定がある場合には、法的に問題ない可能性もあります。ただし、このような規定がある企業は、エンジニアへの還元が少ない可能性が高いため、転職を検討する価値があるでしょう。

営業担当から放置されている

待機期間中に営業担当から連絡がなく、完全に放置されている状態は、企業の管理体制に問題があることを示しています。営業担当は、エンジニアと定期的にコミュニケーションを取り、案件獲得に向けたサポートを行う責任があるでしょう。

営業担当から放置されている状態の特徴は、以下の通りです。

  • 2週間以上営業担当から連絡がない
  • 案件の紹介が全くなく、面談の機会も設定されない
  • スキルシートの更新や面談対策のサポートがない
  • 待機期間中の業務指示が曖昧で、何をすべきか分からない
  • 営業担当に連絡しても返信が遅いか、返信がない

これらの状態は、企業側がエンジニアのキャリアに無関心であることを示しており、今後も適切なサポートを期待できない可能性が高いです。営業担当の質が低い企業では、案件獲得の機会が減るだけではなく、キャリア形成にも悪影響を及ぼします。

また、営業担当から放置されている場合、企業の経営状態が悪化している可能性も考えられます。営業担当が多数のエンジニアを抱えており、個別のサポートができていない状態や、営業担当自体が退職してしまい、後任が決まっていない状態なども問題です。このような企業に在籍し続けることは、キャリアにとってマイナスになるため、転職を強く推奨します。

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