SES面談がだるいと感じる理由
SES面談がだるいと感じるエンジニアは少なくありません。入社後も案件ごとに面談が必要なSES独特の仕組みや、営業のサポート不足など、さまざまな要因が重なることで面談への負担感が増していきます。
SES面談がだるいと感じる主な理由として、以下の4つがあります。それぞれに特徴があるため、自分がどの理由に当てはまるかを確認することによって、対策を立てやすくなります。
- 入社後も繰り返し面談が必要
- 営業の準備不足やサポート不足
- 結果が出るまでの不安
- 面談準備に時間がかかる
各理由について、詳しく解説していきます。
入社後も繰り返し面談が必要
SES面談では、入社試験に合格した後も案件ごとに面談を受ける必要があります。自社開発の企業であれば入社面接だけで済みますが、SESでは現場が変わるたびに顔合わせとスキル確認の面談が行われます。
案件の契約期間が終了すると次の現場を探す必要があり、その都度面談を受けることになります。開発案件であれば3ヶ月から半年程度で現場が変わることも多く、年に複数回面談を経験するエンジニアも珍しくありません。保守案件であれば長期参画が前提となりますが、それでも最初の面談は避けられないため、この繰り返しが負担に感じられます。
営業の準備不足やサポート不足
営業担当者の準備不足やサポート不足も、SES面談がだるいと感じる大きな要因です。面談前に案件の詳細情報が十分に共有されなかったり、直前になって急に面談が設定されたりすることがあります。
案件の技術要件や業務内容が不明確なまま面談に臨むと、適切な自己アピールができません。また、営業担当者が面談に同席しない場合や、経歴を実際よりも盛って伝えるよう指示されるケースもあり、エンジニア側に大きなストレスがかかります。営業担当者との信頼関係が築けていないと、面談への不安がさらに増してしまいます。
結果が出るまでの不安
面談後の合否結果が出るまでの待機期間も、エンジニアにとって大きなストレスです。面談終了後、通常1日から2日程度で結果が通知されますが、その間は次の現場が決まらない不安を抱えることになります。
面談で手応えを感じても他の候補者が優先されることがあり、予想外に落ちるケースも少なくありません。複数の面談を並行して受ける場合、どの案件に進めるか分からない状態が続くことになります。待機期間が長引くと給与が減額される企業もあるため、経済的なプレッシャーも加わります。
面談準備に時間がかかる
SES面談では事前準備に多くの時間を割く必要があり、これも負担感につながります。案件ごとに求められる技術や経験が異なるため、自己紹介や経歴説明を案件に合わせてカスタマイズしなければなりません。
職務経歴書の見直し、案件で使用される技術の確認、想定質問への回答準備、逆質問の用意など、やるべきことが多岐にわたります。現在の案件で業務をこなしながら次の面談準備を進める必要があるため、プライベートの時間を削って準備することになります。面談の頻度が高いほど、この準備作業の負担が積み重なっていきます。
SES面談のだるさを軽減する方法
SES面談のだるさは完全には消せませんが、工夫次第で負担を大きく減らせます。準備を効率化したり、マインドセットを変えたりすることによって、面談へのストレスを軽減できます。
SES面談のだるさを軽減する方法として、以下の4つがあります。それぞれの方法を実践することで、面談準備の時間を短縮し、精神的な負担も和らげることができます。
- 自己紹介のテンプレート化
- 案件情報の事前確認を徹底する
- 逆質問リストを常に準備しておく
- 前向きなマインドセットを持つ
各方法について、詳しく解説していきます。
自己紹介のテンプレート化
自己紹介をテンプレート化しておくことで、面談準備の時間を大幅に短縮できます。基本的な自己紹介の型を作っておき、案件ごとに一部をカスタマイズするだけで済むようにします。
| テンプレート項目 | 内容 |
|---|---|
| 挨拶と所属 | 本日は貴重なお時間をいただき ありがとうございます 〇〇所属の〇〇と申します |
| 経験年数と得意分野 | エンジニア歴〇年で 〇〇言語を使った開発が得意です |
| 直近の案件 | 直近では〇〇システムの開発に携わり 〇〇の役割を担当していました |
| 案件への意欲 | 今回の案件では〇〇の経験を活かし 貢献したいと考えています |
未経験者の場合は、前職での経験やマネジメント経験、現在勉強している内容を盛り込みます。テンプレートを作成しておけば、案件ごとに「得意分野」と「案件への意欲」の部分だけを変更するだけで済むため、準備時間を短縮できます。職務経歴書に沿った説明を準備しておくことによって、面談中もスムーズに話せます。
案件情報の事前確認を徹底する
案件情報を事前にしっかり確認しておくことで、面談での質問に適切に答えられます。営業担当者から共有される案件概要だけでなく、使用技術やプロジェクトの背景についても調べておく必要があります。
| 確認項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 使用技術 | 言語やフレームワークのバージョン 開発環境やツール |
| 業務内容 | 開発工程や保守の範囲 担当する機能や役割 |
| プロジェクト規模 | チームの人数 契約期間や稼働時間 |
| 勤務条件 | リモートの可否 出社頻度や通勤時間 |
案件情報に不明点がある場合は、面談前に営業担当者へ質問しておきます。技術要件が分からないまま面談に臨むと、適切な経歴のアピールができません。過去の経験の中から案件に関連する部分をピックアップして説明できるよう、事前に整理しておくことによって、自信を持って面談に臨めます。
逆質問リストを常に準備しておく
逆質問は面談の最後に必ず設けられる時間であり、事前に準備しておくことで焦らずに済みます。汎用性の高い質問リストを作成しておき、案件ごとに適切なものを選んで質問します。
| 質問の種類 | 質問例 |
|---|---|
| 業務内容の確認 | 参画後に最初に担当する業務を 教えていただけますか |
| 学習意欲のアピール | 参画までに勉強しておくべきことが あればご教示いただけますか |
| チーム体制の確認 | 現在のチーム構成や メンバーの役割分担を教えてください |
| 開発環境の確認 | 使用しているコミュニケーションツールや タスク管理方法を教えてください |
質問が全く思い浮かばない場合でも、「特にありません」とすぐに答えるのは避けます。少し考える時間を取ってから答えることで、真剣に検討している姿勢を示せます。案件説明で触れられた内容を再度質問することは避け、説明されなかった部分について質問することによって、話をしっかり聞いていた印象を与えられます。
前向きなマインドセットを持つ
SES面談を前向きに捉えることで、精神的な負担を軽減できます。面談を単なる選考ではなく、自分に合う現場かどうかを見極める機会として考えることができます。
面談では自分のスキルをアピールするだけでなく、現場の雰囲気やプロジェクトの方向性を確認できます。合わない現場に入ってしまうよりも、面談の段階で見極められる方が結果的に良い選択になります。落ちた場合も、スキルが不足していたというより、他により適した候補者がいただけと考えることによって、必要以上に落ち込まずに済みます。
未経験者の場合は、完璧を目指さずに元気よく誠実に答える姿勢が大切です。分からないことは素直に「経験はありませんが、勉強中です」と答えることで、学習意欲をアピールできます。面談を重ねるごとに受け答えが上達していくため、経験を積むことで自然と負担感も減っていきます。
