SES面談では、クライアント企業から「何か質問はありますか?」と逆質問を求められることがあります。この逆質問の時間は、自分の熱意をアピールし、ミスマッチを防ぐための重要な機会です。しかし、どのような質問をすれば好印象を与えられるのか、何を聞くべきか分からず不安を感じている方も多いでしょう。
逆質問は単なる形式的なものではなく、エンジニアとしての姿勢や関心の高さを示すチャンスです。適切な質問をすることで、クライアントに「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえる可能性が高まります。
この記事では、SES面談における逆質問の重要性から、具体的な質問例、注意すべきNGパターン、面談全体の対策ポイントまでを詳しく解説します。
SES面談で好印象を与える逆質問の例
具体的な逆質問の例文を知っておくことで、面談当日にスムーズに質問ができます。逆質問は、自分のスキルや意欲をアピールしながら、現場の情報を引き出すバランスが重要です。
好印象を与える逆質問として、以下の6つがあります。
- プロジェクトのために学ぶべきことを聞く
- 最初に担当する業務を聞く
- 使用するツールや言語を聞く
- 不足しているスキルを聞く
- チーム体制を聞く
- 事前資料の確認を依頼する
これらの逆質問は、意欲の高さを示すだけでなく、実際に現場に入る前の準備にも役立ちます。以下では各質問について、具体的な例文と効果を詳しく解説していきます。
プロジェクトのために学ぶべきことを聞く
プロジェクトに貢献するために学んでおくべきことを聞く質問は、SES面談で定番かつ効果的な逆質問の1つです。この質問により、すぐにプロジェクトで活躍したいという熱意を伝えることができます。
質問の例文と効果は以下のとおりです。
| 質問例 | アピールできる点 |
|---|---|
| 一日でも早く戦力として貢献したいと考えております。入社前に特に学習しておくべき技術や知識があれば教えていただけますか | 貢献意欲の高さ、前向きな学習姿勢 |
| このプロジェクトに参画するにあたり、特に強化すべきスキルや知識があれば教えてください | プロジェクトへの関心、準備の意欲 |
現在勉強している内容を交えながら質問すると、より具体的に意欲をアピールできます。たとえば「現在AIの分野について勉強中ですが、このプロジェクトで活かせる部分はありますか」のように聞くと、自己PRにもつながります。
最初に担当する業務を聞く(特に未経験)
最初に担当する業務について質問することで、案件参画後の仕事にギャップを感じないための準備ができます。この質問は、スムーズに業務に入れるよう事前準備をしたいという姿勢を示せます。
質問の例文は以下のとおりです。
- 未経験からスタートする場合、最初に担当させていただく可能性が高い業務内容について具体的に教えていただけますか
- このプロジェクトで最初に担当する業務について教えていただけますか。必要なスキルや知識を事前に学んでおきたいと考えています
- 私がプロジェクトにアサインされた際、最初に行う業務についてお伺いできますか
この質問により、何の知識が必要なのかを把握でき、案件開始までに事前準備をしておくことができます。クライアントに対しても、段取りの良さや計画性をアピールできるでしょう。
使用するツールや言語を聞く
プロジェクトで使用するツールやプログラミング言語について質問することで、事前に最低限の知識を身に付けることができます。特に未経験者にとっては、技術的な準備をするための重要な情報です。
質問の例文と活用方法は以下のとおりです。
| 質問例 | 確認できる内容 |
|---|---|
| 事前に調べておきたいと考えていまして、何のツール・言語を使用していますか | 使用技術の全体像 |
| このプロジェクトで使用する開発環境や技術スタックについて教えていただけますか | 開発環境の詳細 |
| コミュニケーションツールや進捗管理ツールは何を使っていますか | 業務上のツール |
これまでに使ったことがないツールや言語の場合、それを知らずに業務を始めると作業に支障が出る可能性があります。事前に具体的な技術情報を把握しておくことで、参画後にスムーズなスタートを切ることができるでしょう。
不足しているスキルを聞く
自分に足りていないスキルを尋ねる質問は、向上心や熱意を伝えられる効果的な逆質問です。この質問により、改善点を教えてほしいという前向きな姿勢を示すことができます。
質問の効果は以下のとおりです。
- 成長意欲の高さをアピールできる
- フィードバックを受け入れる姿勢を示せる
- 今後良好なコミュニケーションを築きたい意思を伝えられる
- 実際に案件参画までに不足スキルを補うことができる
質問例としては「今回の案件における、私のスキルで不足していると感じている部分はありますか。一早くプロジェクトで活躍したいと考えているため、教えていただけますと勉強しておきたいです」のように聞くと良いでしょう。クライアントに対して「気になる点があれば共有して大丈夫な人」という印象を与えることができます。
チーム体制を聞く
プロジェクトのチーム体制について質問することで、働き方のミスマッチを防ぐことができます。チームの規模や役割分担を事前に把握することで、自分がどのような立場で働くかをイメージしやすくなります。
確認できる主な内容は以下のとおりです。
| 質問項目 | 得られる情報 |
|---|---|
| チームの人数構成 | プロジェクトの規模感 |
| 各メンバーの役割 | 自分のポジション |
| 個人作業かチーム作業か | 働き方のスタイル |
| チームの雰囲気や年齢層 | 職場の文化 |
質問例としては「今回の案件はどのようなチーム体制で進めていますか。メンバーの人数や役割分担などを教えていただけますか」のように聞くと良いでしょう。ただし、クライアント企業にとってはプロジェクトに参画するまで詳しく話せないケースもあるため、会話の流れを見て質問していくことが大切です。
事前資料の確認を依頼する
案件参画が決定した場合に、事前に資料やマニュアルを確認できるか尋ねる質問は、積極性と準備意欲をアピールできます。この質問により、すぐにプロジェクトで活躍したいという熱意を伝えることが可能です。
質問の効果は以下のとおりです。
- 自発的な貢献意欲の高さを示せる
- 仕事に前向きに取り組む姿勢を伝えられる
- スムーズな業務着手のための段取りの良さをアピールできる
- SESエンジニアとしての経験を積んでいる印象を与えられる
質問例としては「もしプロジェクトにアサインすることが決まった場合、事前に知っておくべき知識や共有できる資料があれば教えていただきたいのですが、可能でしょうか」や「案件参画が決定したら事前に資料などを確認できますか」のように聞くと良いでしょう。資料の確認がスムーズな業務へ取り掛かるために重要だという認識も伝わります。
SES面談で逆質問をする際のポイント
逆質問をする際には、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。質問の内容だけでなく、質問の仕方や相手への配慮も評価に影響します。
逆質問をする際のポイントとして、以下の3つがあります。
- 調べてわかることは質問しない
- 相手にメリットがある質問をする
- 学習意欲を過剰に伝えない
これらのポイントを守ることで、クライアントに好印象を与え、面談の成功率を高めることができます。以下では各ポイントについて詳しく解説していきます。
調べてわかることは質問しない
調べればすぐにわかることを質問するのは、下調べが足りていないことが露呈するため避けるべきです。この種の質問は、相手の時間を気にしていないと判断され、ビジネスパーソンとしてのマナーに欠けているとも捉えられかねません。
避けるべき質問例は以下のとおりです。
- クライアント企業の会社概要や事業内容
- 企業のウェブサイトに掲載されている基本情報
- 求人票に明記されている福利厚生
- 公式サイトで確認できる企業理念や経営方針
- ニュースリリースで公表されている最新情報
クライアントのホームページで公開されている情報などを事前に調べた上で面談に臨むことが重要です。逆質問では、自分がその場でしか得られない現場の生の声を引き出すよう意識すると、質の高い質問になります。
相手にメリットがある質問をする
逆質問は自由度が高く聞きたいことを質問できますが、基本的には相手にとってもプラスになる質問をすることが推奨されます。クライアントは面談において、エンジニアがどのような技術や経験を持ち、それをどう業務に活かせるかを知りたいと考えています。
推奨される質問の方向性は以下のとおりです。
| 質問のタイプ | クライアントへのメリット |
|---|---|
| 貢献意欲を示す質問 | エンジニアの積極性を確認できる |
| スキル活用に関する質問 | 即戦力として期待できるか判断できる |
| プロジェクトの課題に関する質問 | 問題意識の高さを評価できる |
残業や休日出勤の有無といった自分の待遇に関する質問は、クライアント側にメリットが少ない質問であるため、間接的な聞き方をするなどの工夫が必要です。相手に「主体性がない」「受け身だ」というようなマイナスイメージを抱かせるような質問は避けることをおすすめします。
学習意欲を過剰に伝えない
熱意を伝えることは大切ですが、学習意欲を前に出しすぎるのはあまり推奨されません。仕事は学びを得られる場ではありますが、仕事は学校ではないためプロジェクトへの貢献が最も重要です。
学習意欲を過剰に伝えることで生じる懸念は以下のとおりです。
- 新しい技術を学ぶことを優先していると思われる
- 未経験の業界について自身の見識を広げることを重要視していると受け取られる
- プロジェクトの成功よりも個人の成長を優先していると判断される
- 即戦力として期待できないという印象を与える
学習意欲を持つことは大切ですが、SES面談では学習意欲よりもプロジェクトに活かせる技術や知識をまずはアピールしましょう。クライアントに「このエンジニアならプロジェクトで活躍できそうだ」と思ってもらえることのほうが重要です。
SES面談で避けるべきNGな逆質問
逆質問には避けるべきNGパターンがあります。これらの質問をしてしまうと、クライアントにマイナスの印象を与え、面談で不合格になる可能性が高まります。
避けるべきNG逆質問として、以下の3つがあります。
- 調査不足を露呈する質問
- 待遇面ばかりの質問
- ネガティブな質問
これらのNGパターンを理解し、面談で避けることで評価ダウンのリスクを減らすことができます。以下では各NGパターンについて詳しく解説していきます。
調査不足を露呈する質問
企業のウェブサイトや求人票に掲載されている情報を質問してしまうと、企業研究が不十分だと思われてしまいます。この種の質問は、相手に対する敬意を欠いていると捉えられる可能性があります。
具体的なNG質問例は以下のとおりです。
| NG質問 | なぜNGなのか |
|---|---|
| 御社はどのような事業をされていますか | 公式サイトに記載されている基本情報 |
| 福利厚生にはどのようなものがありますか | 求人票に明記されている情報 |
| 社員数は何名ですか | 会社概要ページで確認できる情報 |
| 本社の所在地はどこですか | 公式サイトのトップページに掲載されている情報 |
これらの質問は、少し調べればすぐにわかる内容です。事前にクライアント企業のウェブサイトや求人情報をしっかり読み込み、その上でさらに深く知りたいこと、自分の成長に繋がりそうなことを質問するようにしましょう。
待遇面ばかりの質問
給与や休暇、残業時間といった待遇面に関する質問ばかりするのは避けるべきです。このような質問は「仕事内容よりも条件ばかり気にしている」という印象を与えかねません。
注意すべき待遇面の質問は以下のとおりです。
- 給与の詳細や昇給のタイミング
- 有給休暇の取得率や取得のしやすさ
- 残業時間の上限や残業代の計算方法
- 休日出勤の頻度や代休の取得
- 福利厚生の具体的な利用方法
もちろん待遇は重要な確認事項ですが、質問するタイミングや聞き方には配慮が必要です。待遇面の詳細は、自社のSES企業の営業担当を通じて確認する方が適切な場合もあります。面談では、まず業務内容やプロジェクトへの貢献に関する質問を優先しましょう。
ネガティブな質問
ネガティブな質問や採用担当者が答えにくいような抽象的な質問も避けるべきです。前向きでない質問は、面談の雰囲気を悪くし、クライアントに悪い印象を与えてしまいます。
避けるべきネガティブな質問例は以下のとおりです。
| NG質問 | 問題点 |
|---|---|
| このプロジェクトの失敗リスクはどれくらいですか | プロジェクトへの不信感を示している |
| チーム内で問題のある人はいますか | ネガティブな情報を探っている印象 |
| 残業が多すぎて辞める人はいますか | 労働環境への不安を強調しすぎ |
| 過去に炎上したプロジェクトはありますか | 後ろ向きな関心を示している |
どんな質問にもネガティブな返答や他責的な発言は避け、ポジティブな態度で答えることが印象アップにつながります。質問は前向きで建設的な内容にし、クライアントとの良好な関係構築を意識しましょう。
SES面談で逆質問をする理由
SES面談における逆質問は、エンジニアにとって多くのメリットがあります。クライアントは逆質問を通じて、応募者の本気度や関心の高さを見ています。逆質問をしないと「この案件に興味がないのかな」という印象を与えてしまう可能性があります。
逆質問をする理由として、以下の3つがあります。
- 熱意や関心をアピールできる
- ミスマッチを防げる
- 労働環境を確認できる
これらの理由を理解することで、逆質問の重要性を認識し、面談での成功率を高めることができます。以下では各理由について詳しく解説していきます。
熱意や関心をアピールできる
逆質問は、プロジェクトへの関心や貢献したいという意欲を示す絶好の機会です。クライアントは逆質問の内容から、エンジニアがどれだけ真剣にプロジェクトに参画したいと考えているかを判断しています。
主なアピールポイントは以下のとおりです。
- プロジェクトに早く貢献したいという姿勢
- 事前準備や学習に対する積極性
- 現場の課題を理解しようとする意識
- 長期的に働きたいという意思
「特にありません」という返答は、クライアントによっては熱意が感じられないと捉えられる可能性があります。積極的に質問をすることで、自分の主体性や前向きな姿勢をアピールできます。
ミスマッチを防げる
逆質問を通じて、クライアントや案件との相性を事前に見極めることができます。実際に現場に入ってから「こんなはずではなかった」と後悔するリスクを減らすことが可能です。
確認できる主な内容は以下のとおりです。
- プロジェクトの具体的な業務内容
- チームの人数や役割分担
- 使用する技術やツール
- クライアントが求める人材像
- 職場の雰囲気やコミュニケーションスタイル
これらの情報を事前に把握しておくことで、自分のスキルや働き方とのマッチ度を判断でき、精神的な準備を整えた上で案件に臨むことができます。ミスマッチを防ぐことは、エンジニア自身だけでなくクライアントにとってもメリットがあります。
労働環境を確認できる
客先常駐で働くSESエンジニアにとって、クライアントの労働環境は案件を選ぶ上での重要事項です。逆質問を活用することで、働き始めてからのギャップを最小限に抑えることができます。
確認すべき労働環境の要素は以下のとおりです。
- リモートワークの頻度や出社日数
- 会議や進捗確認の頻度
- 平均的な残業時間や働き方
- セキュリティ管理の厳しさ
- コミュニケーションツールの種類
労働環境が自分に適しているかを確認しておくと、案件開始後のストレスを軽減できます。また、業務内容や自分の得意分野を活かせるかといった点も併せて確認することで、モチベーションを維持しやすくなるでしょう。