SESの単価・給料の割合や計算方法などを簡単に解説

SESの単価・給料の割合や計算方法などを簡単に解説

SESエンジニアとして働いている方の中には、クライアントが支払う単価に対して、自分の給料がどれくらいの割合で還元されているのか、疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。単価が高い案件に参画していても、実際の給料が思ったより少ないと感じるのは、企業の還元率やマージン率が影響しているためです。

還元率とは、クライアントから企業に支払われる単価のうち、エンジニアに給料として還元される割合を指します。この還元率が低ければ、どれだけ高単価の案件で働いていても、手元に入る給料は少なくなってしまいます。自分の待遇が適正かどうかを判断するには、まず業界の相場を知ることが重要です。

この記事では、SESの単価と給料の割合について、還元率の平均や具体的な計算例、還元率が低い理由などを詳しく解説していきます。

SESの単価と給料の割合(還元率)の相場

SESの単価と給料の割合(還元率)の相場

SESの単価と給料の割合を理解するには、還元率とマージン率という2つの指標を把握する必要があります。還元率とは、クライアントがSES企業に支払う単価のうち、エンジニアに給料として還元される割合のことです。一方、マージン率は企業が差し引く割合を指します。

還元率とマージン率の関係を理解することで、自分の給料が単価に対してどれくらいの水準にあるのかを判断できます。SESの単価と給料の割合として理解しておく内容は、以下4つが挙げられます。

  • 還元率の平均は60%前後
  • マージン率の平均は35〜40%
  • 単価と給料の具体的な計算例
  • 還元率が低い理由

これらを理解することによって、SESの単価と給料の割合の相場を把握でき、自分の待遇が適正かどうかを判断する材料になります。業界の平均的な還元率を知ることで、現在の給料が妥当なのか、それとも改善の余地があるのかを見極められるでしょう。

それでは各項目について、詳しく解説していきます。

還元率の平均は60%前後

SES業界における還元率の平均は、60%前後が一般的とされています。還元率の平均は、以下の通りです。

  • 一般的なSES企業: 50〜60%
  • 高還元SES企業: 70〜80%以上

たとえば、クライアントが月額80万円の単価を支払っている場合、還元率60%の企業では月給48万円がエンジニアに支払われます。一方、還元率80%の高還元企業では月給64万円となり、同じ単価でも月収で16万円の差が生まれることになるでしょう。

還元率60%という数値は、厚生労働省が発行している「令和元年度 労働者派遣事業報告書の集計結果」をもとに算出されています。業界全体の平均値であるため、企業によって還元率は大きく異なる点に注意が必要です。

マージン率の平均は35〜40%

SES企業が差し引くマージン率の平均は、35〜40%程度とされています。マージン率とは、クライアントから受け取る単価のうち、企業が経費や利益として確保する割合を指します。還元率とは逆の関係にあり、還元率60%の場合はマージン率40%ということになります。

マージン率に含まれる主な項目は、以下の通りです。

項目 内容
社会保険料 企業が負担するエンジニアの社会保険料や労働保険料
営業経費 営業担当やバックオフィススタッフの人件費
オフィス経費 事務所の家賃や光熱費などの固定費
企業利益 会社の利益や内部留保

これらの経費を賄うために、SES企業は単価の一部をマージンとして差し引いています。マージン率が高すぎる企業は、エンジニアへの還元が少なくなるため注意が必要です。

一方、マージン率が低すぎる企業も、福利厚生や研修制度が不十分な可能性があります。適正なマージン率は35〜40%程度であり、この範囲内であれば企業の運営とエンジニアへの還元のバランスが取れていると考えられるでしょう。

SESの単価・給料の具体的な計算例

SESの単価・給料の具体的な計算例

SESの単価と給料の関係を具体的な数値で理解するため、還元率別の計算例を紹介します。クライアントが支払う単価が同じでも、還元率によってエンジニアが受け取る給料は大きく変わります。

還元率別の給料の計算例は、以下の通りです。

単価 還元率50% 還元率60% 還元率70% 還元率80%
月額60万円 月給30万円 月給36万円 月給42万円 月給48万円
月額70万円 月給35万円 月給42万円 月給49万円 月給56万円
月額80万円 月給40万円 月給48万円 月給56万円 月給64万円
月額100万円 月給50万円 月給60万円 月給70万円 月給80万円

上記の表からわかるように、同じ月額80万円の単価でも、還元率50%では月給40万円、還元率80%では月給64万円となり、月収で24万円もの差が生まれます。年収に換算すると288万円の差となるため、還元率の違いが収入に与える影響は非常に大きいです。

自分の単価と給料を照らし合わせることで、現在の還元率がどの程度なのかを把握できます。もし還元率が50%以下の場合、業界平均を大きく下回っているため、待遇改善や転職を検討する価値があるでしょう。

SESの還元率が低い理由

SESの還元率が低い理由

SES企業の還元率が低くなる理由は、多重下請け構造や企業の利益構造が影響しています。還元率が低いほど、エンジニアの給料は少なくなるため、その背景を理解することが重要です。

還元率が低くなる主な理由は、以下の通りです。

  • 多重下請け構造による中間マージンの発生
  • 営業力が低く低単価案件しか獲得できない
  • 企業が過剰な利益を確保している
  • 固定費や福利厚生費が高い

IT業界は多重下請け構造になっており、発注元から一次請け、二次請け、三次請けと案件が流れていきます。各段階で中間マージンが差し引かれるため、下層の企業ほど受け取る単価が低くなり、結果的にエンジニアへの還元率も低くなります。

また、営業力が低い企業は高単価案件を獲得できず、低単価案件ばかりを受注することになります。単価が低ければ、還元率が同じでもエンジニアの給料は少なくなるでしょう。一方、企業が過剰な利益を確保している場合も、エンジニアへの還元率は低くなります。

固定費や福利厚生費が高い企業も、マージン率を高く設定する傾向があります。ただし、この場合は研修制度や待機補償などが充実している可能性もあるため、一概に悪いとは言えません。還元率だけではなく、福利厚生や働きやすさも含めて総合的に判断することが大切です。

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